犬は寒さに強いの?/冬の寒さ対策をしよう



北風の寒い季節になりました。


犬は昔から寒さに強いと思われがちですが、毛皮に覆われていて人間より体温が高いからといって実はそんなに寒さに強くはありません。寒さの中で1日を過ごさなくてはいけなかったり、ましてや対策のないまま外で飼われていたりすると体を壊してしまったり、最悪の場合は凍死だってあり得ます。

Mahana

犬の冬が快適になるか
どうかは、
飼い主さん次第!

とっちゃん

ボク達は、飼い主さんに
頼ることしかできないんだよ…


野生の狼でも厳しい冬は仲間と身体をぴったり寄せ合って寒さを凌いでいることを考えると、全ての犬も温まれるように寒さから守ってあげたくなりますよね。


こんな犬の姿を見たことがありますか?



犬がこんな風に丸まってじっとしていたら寒さで体温を逃がさないようにしていると気づいてあげてください。



外敵から襲われないように一番大事なお腹を守って眠る習性があるとも言われていますが、安心できる場所ではあまり見ない寝姿ですよね。

よく犬を触ったり観察して震えていないかどうかも気にしてあげるようにしましょう。


そこで、犬たちの冬を快適で笑顔にする対策をまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。


目次

外飼い犬の寒さ対策

まずは、お外に小屋がある犬たちの寒さ対策を考えていきましょう。




本来犬は群れで生きる習性があります。季節を問わず小型犬も大型犬も、暖かいお家の中で家族と一緒に過ごせるようにまずは検討してみてください。


寒い地域にお住まいの方は今日からでも室内で暮らす練習をしてあげてほしいなと思います。
部屋が汚れる荒らされる・トイレトレーニングが不安などと心配があっても、飼い主さんがゆっくり気長に教えてあげれば必ず解決策は見つかりますよ。
その時は失敗しても怒らず、上手にできたらたくさん褒めてあげてくださいね。


特に子犬や老犬は非常に寒さに弱く、命に関わりますので特段注意が必要です




では、寒さから犬を守るための大切なポイントをご紹介します。

犬小屋を置く場所を見直そう

犬小屋はどんな場所に置いてありますか?
冬の日陰は日中でもとても寒いです。お日様が当たり、北風が小屋の中に入らない場所への移動がおすすめです。



また、できる限り家族の目の届く安全で犬にストレスのかかりにくい場所を選びましょう。


嵐や雪、雨の日はもちろんのこと、夜間だけでも玄関の中に寒さ対策をした寝床を作ってあげるといいですね。

犬小屋に“ひと工夫“を

寒さから身を守るための暖かい小屋づくりに欠かせないのが、底冷え対策です。



地面からの冷気は体の芯から冷えてしまうほど辛いものです。冬の寒い日に野外でコンクリートや石の上に座った経験がある方はなんとなく分かるかもしれませんが、犬はお腹も地面につけて眠るので体感としての寒さは相当です

冷気を徹底的にシャットアウトしてあげましょう。

まずは基本の防寒対策をしっかりと作って、少しでも快適な冬を過ごしてもらいたいですね。

小屋の壁/床/入口

【 床 】
厚みのあるアルミシートを貼る (寒さ対策専用でホームセンターで購入可能)
または、
ダンボールを貼る (濡れたり湿気がたまっていないか確認し定期的に取り替えが必要)


【床裏】
発泡スチロール板を貼る (ホームセンターで購入可能)  
※犬がかじったり、誤って食べると危険なので厳重に注意犬の手が届かないようにする


【内側】
壁全面にアルミシートを貼る
または、
壁全面にダンボールを貼る


【外側】
厚手の毛布を小屋の上から掛ける
または、
発泡スチロール板を貼る
※犬がかじったり、誤って食べると危険なので厳重に注意板やポリカーボネートなどで挟んで留めるなど対策をし、犬の手が届かないようにする
     


【入口】
厚めの透明ビニール製カーテンをつける(m単位でホームセンターで購入可能)
※切り込みを入れると冷気は遮断しながらも、出入りしやすいように工夫できます       

これで毛布などを中に敷いてあげる前の、小屋の寒さ対策の土台ができましたね。

小屋の中をふかふかにしよう

大枠である小屋の寒さ対策ができたら、次は小屋の中に敷く毛布やベッドを置きます。

犬だって人間と同じようにふかふかで気持ちのいい寝床が大好きです。




濡れたり湿気がこもっていないか、汚れていないかこまめにチェックし、洗濯や日干しを是非行ってあげてください。
マイクロファイバーは空気を含んで暖かいうえに、厚めでも洗濯しやすく直ぐに乾くのでおすすめです。


最近は買いやすい価格のシンプルで丸洗できる犬用ベッドもあるので、毛布と併せて使ってあげると犬の幸せ度はきっとあがるのではないでしょうか!



また、夜間や厳しい寒さが続く日には、湯たんぽをブランケットなどで巻いて小屋に入れてあげても良いですね。
その際は肌に直接触れ続けて低温火傷をしてしまわないようにしっかりと何度も確認をしてください。



我が家では、ダイバーやサーファーが冬に着るウェットスーツの素材で出来た湯たんぽを長年使っていますが、ほんわりとした温かさが優しく長く続くのでとても重宝しています。


暖まって気持ちよさそうにカラダを緩めて寝ている犬の姿を見るのは、嬉しいものですよね。
洗い替えの毛布など何枚か用意してあげましょう。


小屋の外で気をつけてあげたいこと

小屋の寒さ対策ができたら、小屋の外で気を配ってあげたいポイントです。

  • 飲み水の温度
    ぬるくしたお水をこまめにあげる = 凍ったり、冷たいお水はNG
  • ごはんの温度
    フードは人肌に温めてからあげる

  • リード(鎖)の長さ
    庭に柵があり安全であればノーリード(鎖でつながない)にする
    つなぐ必要がある場合は最大限長くして自由度を高める
  • 日なたぼっこ用のベッドを置く
    小屋の外にも厚みのあるベッドや毛布を用意する


外気も地面も寒いので徹底的に対策を行って、寒さに凍えることのないようにしてあげたいですね!


雪の日や雨の日はカラダが濡れてしまわないように、いつも以上に気をつけてあげてください
カラダが濡れてしまった場合は必ずドライヤーやタオルを使ってしっかりと乾かしてあげましょう

室内犬の寒さ対策


室内で暮らす犬たちも冬は寒さを感じるのは人間と同じ。
エアコンをつけていても冷気は足元にたまってしまうので、犬たちが過ごす床面は案外ヒンヤリしているんですよね。


お腹まわりの毛が薄いので冷えてしまわないように、室内でも毛布やドッグベッドなど好きなときに温まれるものを置いてあげましょう。



寒い季節は室内でもお水が冷たければ水分摂取量が減りがち。ドライフードであればお湯や犬用スープをかけてふやかし、食べやすい温かさにしてあげるのもおすすめです。

室内で気をつけたい温度管理


家の中でも基本的に自由に好きなところに行けるような環境を整えてあげるのが一番良いですが、玄関やケージの中など決められた場所で過ごす場合は特に温度管理に注意が必要です。

  • 直接エアコンやストーブの風などが当たる場所にケージを置くことは避ける(自由度が低い為)

  • ホットカーペットなどを使う場合も「暖まれる場所」と「クールダウンできる場所」を分ける

  • お留守番などで目が届かない場合には、石油ストーブや電気ストーブなど火災や一酸化中毒、火傷の原因になる暖房器具は使わない

犬は人間ではないけれど、大切な家族であることは変わりません。人間の子どもに気をつけてあげるのと同じように気を配ってあげましょう。






お散歩は暖かくしていこう

一年を通じて犬にとってお散歩は欠かせないものですが、室内で過ごす犬たちが冬にお出かけする際にも気をつけてあげたいポイントがあります。





室内と外の気温差が激しい冬は、身体もびっくりします。
お散歩の寒さぐらい全然平気という若くエネルギッシュな犬はともかく、ブルブル震える子に「犬なんだから我慢しなさい」という飼い主にはなりたくないですよね。


特に子犬や老犬やシングルコートの犬は上手に体温調整ができないので体調を崩してしまう可能性もあります。



「犬は毛皮を着ているから」と思いがちですが、その毛も過ごす環境によって季節に生え変わる毛の質や量も違ってくることを知ってあげてください。


ファッションとしての犬のお洋服は人間の趣味みたいなもので、犬にとって必要どうかは別ものですが、冬は防寒・夏は熱中症からカラダを守るため状況によっては必要です。


小型犬、大型犬と犬種を問わず、寒さの厳しい日にはその子の様子をしっかりと確認して身体がウォームアップするまでは服を着せてあげる。万が一、暑そうにしていたら途中で脱がすぐらいが丁度いいのではないでしょうか。


最近では多種多様な犬服があるのでその子にぴったりの服を探してあげてください。

健康のために楽しくお散歩をしてあげたいものです。

注意したい 凍結防止剤と融雪剤

寒い地方では道路が凍ってしまわないよう日常的に使われている融雪剤(塩化カルシウム)と凍結防止剤(塩化ナトリウム)の2つの薬剤。


道に撒かれている、あの白い粒々した薬剤には注意が必要なんです。


主な理由として塩化カルシウムが水と反応することで発熱し、皮膚や肉球につくと赤くなったりただれたりしてしまうそう。
また、雪を食べたり脚に付着した薬剤を舐めてしまうと、胃腸障害を起こしたり嘔吐や下痢、腫瘍の原因にもなったりと中毒症状がみられることも。
最悪の場合は量にもよりますが、ショック症状を起こしてしまうこともあるそうです。


防止策としては雪を食べさせない、道路の水を誤って飲んでしまわない、お散歩の後は温かいお湯で足裏をよく洗って乾かしてあげることで危険を回避しましょう。


犬用の靴を履かせてあげる事で冷たさからも守ってあげられますが、靴を嫌がる子も大勢いるのが難しいところですね。



[参照サイト]
一般社団法人 全日本動物専門教育協会認定 愛玩動物救命士養成講座
https://www.propet.jp/about/advice/advice10/

Mahana

少しでもお役に立てたら嬉しいです。
大切なわんこと今年の冬も笑顔でお過ごしください!


犬は人間の言葉は話しませんが、人間と同じように豊かな感情があります。

私たちには想像して想いを汲んであげることしかできませんが、その子が発信している想いや行動をキャッチして快適でしあわせな暮らしをつくってあげたいですね。

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